四国逆打ち遍路&尺八 高知編⑤ 土井通有
○第8日 2024年10月14日(月)くもり一時雨
「民宿たかはま」で朝食をいただきました。出がけは同宿の人と一緒に宿の主人に見送られての出発(7:10)。ふとある方の足元を見ると、沢登り用のゴム製の雪駄を履いていました。これは靴ずれ防止には良いと感心しました。さて少し歩いて岬のトンネルを抜けると白浜海岸に出ます。太平洋の荒波が海岸に迫る雄大な景色が見られます(8:05) 。
(写真①:太平洋の荒波と白浜海岸)
写真を撮りながら、海岸沿いを北に歩きました。
鹿島ケ浦というところを抜け、土佐佐賀にある「道の駅なぶら」つきました。ここで休憩(9:20)とります。
この「なぶら」とはこのあたりの方言で鰹の群れのことだそうです。
店内では鰹のたたきの藁焼きを実演していました。水分をとって休憩。
(写真②:鰹のたたきの藁焼き)
さてここから伊与木川沿いに国道56号を歩きます。
所々の休憩所で休みを取りながら、市野瀬にある民間の遍路休憩所につきました。
ここで道の駅で買っておいた弁当にて昼食とりました。またここは普通の民家でサイダーをお接待していただきました。
この休憩所は5年ほど前から開いており、前回も利用させてもらいました。
遍路道にはこのような民間の接待所が所々にあります。ありがたいことなのです(12:20)。
さて雲行きも怪しくなり、先を急ぐことにしました。しばらく行くと国道を離れ遍路道に入ります。
入り口の目印を先ほどの接待所で聞いておいてよかったです。やはり逆打ちときは道標がわかりにくいのです。
坂道を標高差160mほど登り、小さな集落についた頃、本格的に雨が降ってきました。軒先を借りてカッパを着ました。
ここから雨の中、窪川の町まで岩本寺を目指して歩きました。
途中から激しく降られ、この時まだカッパの下を履いていなかったのでズボンが濡れてしまいました。
そのままなんとか37番岩本寺に到着(14:40) 。
すぐに宿坊にてチェックイン、荷物を部屋に置いてからいつものようにお参りしました。
(写真③:岩本寺本堂)
(写真④:岩本寺大師堂)
(参照:会報472号)
雨に濡れたので早速洗濯し、お風呂は16時から入浴でき、その後洗濯の乾燥が終わった頃に入ることができました。
夕食は8人ほどのお遍路がいて賑やかでした。
私の向かいに座られたのはスイスからの歩き遍路で、話す言葉はイタリア語で、あとフランス語が話せるようでした。
彼はティチーノ州ロカルノに住んでいるそうです。
スイスには公用語が4つあり、ドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマニッシュ語が話されています。
あまりよく話が通じませんでしたが、食べ物には気をつけており、刺身などは食べないようです。
しかしお寺の精進料理はヘルシーと言って大変満足していました。私たちはお寺でも鰹のタタキをいただいたのですが‥。
他にアメリカのバージニア州出身の日系の女性。彼女は沖縄の宮古島で英語教師をしていたそうです。
またオランダのアムステルダムからの夫妻などが同宿で、なんとか日系の方の助けを借りて話ができました。
かのスイス人の彼は、オランダ人とはフランス語で話していたようです。ヨーロッパは複雑です。
とにかく今日の夕食では日本人は私を含め2人だけだした。お遍路は本当に国際的です。
近は四国遍路を世界遺産にしようという運動があるようです。
実際に巡礼の世界遺産のスペインのカミーノ(サンチアゴ・デ・コンポステーラ)に行かれた方が四国を訪れることもよくあるようです。
明日は最終日になります。雨にならないことを祈り、早めに就寝しました。
歩行距離:28.2キロメートル 所要時間:5時間54分