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(紹介)~尺八とギターで奏でる~「CD:世界の民俗音楽10」    貴志清一

 今回は尺八吹奏研究会に寄せられたお便りから紹介させていただきます。

"日頃尺八の普及、また邦楽教育普及にお努めされていることに敬服いたしております。
 さて童謡・歌の曲など尺八吹奏研究会作成の手持ちの楽譜・音源では当町内会の敬老会や新年会余興の種も尽きかけております。
 つきまして新たな楽譜・音源CDをさくせいしていただけますと大変助かります。どうかよろしくお願いいたします。(要旨)"

 今まで歌の曲1、2,3、4集まで作成いたしましたが今回新たに趣向をかえて「尺八・ギターで奏でる世界の民俗音楽10」としまして
 世界の有名な民謡など、10曲入りの伴奏CDを作成いたしました。
 ユーラシア大陸の西、スコットランド、アイルランドより始めて東周りに南米のアンデスの「コンドルは飛んで行く」まで収録しています。
 一例としてアイルランド民謡「ダニー・ボーイ」の演奏をお聴きください。先日の私の小さなコンサートでの演奏です。

 (「ダニーボーイ」の演奏音源)

 同曲のギター伴奏はこのようになっています。

 (「ダニー・ボーイ」のギター伴奏音源

 頒布資料にはロツレチ音名付きの楽譜を全曲用意しています。

 なお、資料ご希望の節はトップページの○「頒布CD・資料」 をご覧ください。

 さて、尺八は不思議な楽器で、竹に孔を開けて吹き口を斜めに切り落としただけのものなのに何故か心に訴えかけるような響きがあります。
 そして、少しかすれたような音色はルーマニアのパンフルートやアンデスのケーナと共通で人の心を惹きつけて止みません。
 写真にもあるとおり、尺八は約2000年前のクシャナ朝時代に東西の文化が融合したガンダーラ(現パキスタン内)美術の中でその原型が出てきます。
 シルクロードによって東西ともに伝わり中東のネイになり、中国の洞簫や尺八になったようです。

(ガンダーラ出土)



 元々尺八は国際的な楽器だった訳で、日本の尺八で世界の民俗音楽を吹くというのも一興ではないでしょうか。
 また、地理的には遠いのですが同じモンゴロイド系の南米アンデスの人たちの民俗楽器・ケーナは尺八のような音色で、
なにか好みが似ているように思います。ひとつ「コンドルは飛んで行く」の演奏を聴いてみてください。

 (コンドルは飛んで行く」の音源
 
 CD後半の11曲の参考演奏は私の小さなコンサート2024.6.23でのもので、その時のアンコール曲「チャクダーシュ」もお聴きいただければ幸です。
なぜか、ジプシー音楽には日本人に親近感をいだかせる何かがあるようです。

 (チャルダーシュの音源)

 どうか、このCDのギター伴奏に乗って地域の敬老会などで演奏して人と人の交流にお役立てください。
 本資料では11曲目の「チャルダーシュ」は伴奏とのタイミングが余りに複雑ですので楽譜と参考演奏だけにしています。
 余力があればお知り合いのピアノやギターの方との合奏をお楽しみください。
        
○ギター伴奏音源10曲 ○全曲 楽譜付き ○参考演奏音源11曲
 ☆全440Hz ☆ロツレチ音名併記 2024.6.23の演奏会

(トラック名と曲名)
1.アニーロリー(スコットランド)    11. 同左 参考演奏
2.ダニー・ボーイ(アイルランド)    12.   〃
3.ローレライ(ドイツ)         13.   〃
4.枯葉(フランス・シャンソン)      14.   〃
5.帰れソレントへ(イタリア)     15.   〃
6.サンタ・ルチア(イタリア)     16.   〃
7.チゴイネル・ワイゼン(抜粋:ハンガリー) 17    〃
8.悲しき羊飼い(ルーマニア)    18.   〃
9.黒い瞳(ロシア)          19.   〃
10.コンドルは飛んで行く       20.   〃
  (ペルー・ボリビア地方)        21.チャルダシュ(ジプシー音楽)