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四国逆打ち遍路&尺八 香川編③  土井通有

第4日 3月16日(土)晴れ
 宿の「きらら」を7:25出発。今日のコースは、まず82番根香寺を目指し北に向かいます。
まず大通りに出てしばらく歩来ました。コンビニで朝食のヨーグルトを購入して飲みました。
そして香東川の橋を渡り、そのたもとからサイクリングロードに入り、川沿いの道を北に進みます。
高速道路の下を潜ったところでサイクリングロードから上がって田園地帯の道をまず鬼無駅方面を目指します。
しばらく行くと、立派な境内の岩田神社があり、ここでトイレを兼ねて休憩しました。7:42

(写真①:岩田神社)


そこから少し行ってから分かったのですが、近くにはおへんろ休憩所がありました。
中に入ってみると設備がからり充実しており、境内の端で休憩したことを思うと、ちょっと残念な気持ちになりました。
 さて、さらに行くと「本津川」にかかる橋を渡り、鬼無駅の北の踏切を渡ります。
近くにある高松西高校の生徒が通う道を、登校の生徒と一緒に登って行きました。
また盆栽を作る農家の畑の間にある坂道に沿って山の上にある根香寺に向かって登って行きました。
まず急な坂を登り、この辺りで遍路道に入るのですが、道はぐるっと一周して元に戻ってきました。迷ったようです。
地元の人に聞いてみると少し遠回りだが車道を行くこと勧められました。
 そこに男女2人連れの地元の遍路者に会ったので、一緒に行くことにしました。
彼らは鬼無駅から歩き始め、スマホの地図アプリを頼りに歩いているようでした。
この2人と話しながら歩いていくと、彼女が少し道を間違えているようだと言いだし、途中で遍路道に戻るために脇道に入りました。
しかし、しばらく行くと藪漕ぎをすることになり、悪路を行くことになりました。
そしてやっとのことで遍路道に合流し、あとは順調に根香寺に到着することができました10:20。 参拝して納経を済ませました。
今日最初の札所なので、尺八を吹奏することにしました。

 (写真②:根香寺山門)


 (写真③:根香寺にて尺八吹奏) 


 (尺八音源:根香寺にて「水鏡」)


 さて次の81番白峰寺に向かいます。遍路道を少し歩き、県道に出てまた遍路道に入ります。
この道は五色台の山中にあり、十九丁には小児癌で早逝した「景子ちゃんのお接待所」があります。
いつもは無人で自由にお接待を受けるのですが、今日は係りの人が補充に来ていました。
挨拶してありがたく飲み物と飴をいただきました。そこから山道を1時間半ほどで白峰寺に到着12:35。
階段を登り本堂と大師堂に参拝し、戻って社務所で納経しました。
その後頓証寺殿にも参拝し、200mほど離れた白峰陵(崇徳天皇陵)にもお参りしました。
この頓証寺殿の勅使門の勅額の文字は後小松天皇によるもので、門と共に重要文化財です。
これは崇徳天皇の怨霊を治めるために、後小松天皇が奉納したと伝えられています。
  (会報503号参照 根香寺・白峰寺・一宮寺について)

  (写真④:白峰寺山門)


 (写真⑤:頓証寺殿勅額)


 登りで一緒になった2人連れのお遍路は、次の80番国分寺に向かいました。
私はゆっくりと昼食のパンを食べて遍路道を辿り、途中から県道に出て、しばらく行ってから山を降りる遍路道に入りました。
道は急な下り坂で、途中に休憩所があったので寄ってみると、地元のハイカーと岐阜在住の外国人の遍路に会いました。
彼は日本語が堪能でした。私たちは見晴台からの写真を撮影した後、一緒に下山しました。
彼は昨日国分寺に参拝した後、私と同じ「えびすや旅館」に泊まろうと電話を入れたらしいのですが、断られたようです。
この宿は前日の宿によって、その距離などにより来られるかどうかを判断するようです。
私も予約の時に何時頃着くのか詳しく聞かれました。
結果的には彼は来ることができたのですが、仕方なく少し離れた宿に予約したそうです。
つまりこれは連絡せず宿をキャンセルする者が結構いるからなのです。
彼は遍路に便利な地図アプリを使い、これはとてもいいと言っていました。
アプリの名前は聞いたのですが忘れてしまいました。国分寺に到着15:26。
本堂にお参りして大師堂にて納経し、朱印をいただきました。
大師堂の前にて尺八を吹奏し、彼にも聞いていただきました。少し興味を持ったようです。

 (写真⑥:国分寺山門)


 (写真⑦:国分寺大師堂)


 門前の「えびすや」に到着。前回にも止まった宿で、前は少し国分寺でゆっくりしすぎて心配をかけてしまいました。
もちろん女将はその時にオランダ人の遍路と一緒であったことも覚えておられました。
今日の宿は、私一人の滞在でゆっくりと食事をとりました。くだんの外国人を断ったのはちょっともったいないと思いました。
 (会報503号参照)

 女将と和やかに会話しながらゆっくりと夕食をとることができました。これも遍路宿の醍醐味です。

 歩行距離:29.2キロメートル  所要時間:6時間42分