2014年に冊子「糸竹初心集による一節切入門」を作成して以来HPなどを通して一節切への興味を持っていただきました。
それ以後研究を進めて参りましたが、1664年版行の『糸竹初心集』の全ての曲を演奏するには奏者の「音程感」が不可欠だと気づきました。
そこで"よく知っている曲を一節切で反復練習する"ことでこの音程感を獲得していただけるよう「蛍の光」から入る曲集を作成しました。
『糸竹初心集』では全くの同一運指で半音違いの2音を吹き分けるように奏者に要求しています。
唯一の例外が「エ(E)」という音だけです。
尺八であれば指を使ったりできるのですが、一節切は孔が小さいので口元だけのメリカリで対応するのです。
したがいまして事前に出す音をイメージしていなければ何がなんだか分からない演奏になってしまいます。
一節切で自分の知っている曲を何度も演奏するというのが古譜を復元演奏するための良い訓練になると思います。
この冊子と範奏・伴奏CDをもとに今一度、一節切の世界を体験していただければ幸いです。
一節切をお持ちでない方にも今の西洋のハーモニーに一節切の旋律を重ねる試み、そして芭蕉や西鶴がその文学作品で言及している「吉野の山」などをお聴ききいただければ幸いです。因みに範奏演奏は古管・銘「瀧颪」での演奏です。
サンプル音源として「蛍の光」「吉野の山」を紹介します。
(一節切 古管・銘「瀧颪」<たきおろし>.)
収録曲は以下の通りです。
(歌の曲)蛍の光、ふるさと、琵琶湖周航の歌、
浜千鳥、七夕、赤とんぼ、さくらさくら
吉野の山、菅笠節、初手、安田、小児
○全曲範奏有り。歌の7曲は伴奏音源も有り。
【申し込み方法】
○頒価:\2,000-(送料込み)
○葉書に住所氏名「蛍 □部希望」とご記入の上、
〒590ー0531大阪府泉南市岡田2ー190-7
尺八吹奏研究会 貴志清一迄ご投函下さい。
または、PCmail: kiyosan@dune.ocn.ne.jpへ