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『尺八吹奏法Ⅱ』をPDFにて公開
貴志清一
2006年、口腔前庭理論を含む尺八吹奏法の解説書『尺八吹奏法Ⅱ』を上梓しました。私家版としては異例の1000部という多い数でしたが幸い邦楽ジャーナル社にも販売していただき今年の6月に完売しました。
この機会に、より多くの方々に参考にしていただくという趣旨から『尺八吹奏法Ⅱ』を無料PDFファイルとして公開致します。
尺八を自由自在に吹くというのは一部の才能のある人間に許された特権ではなく、ほんのちょっとしたコツと不断の努力で通常の愛好家でもできるというのが、私の持論です。
その大きな要因が「口腔前庭」です。もちろん確固たる腹式呼吸が必要不可欠なのですが、このコツを解説したいがために『尺八吹奏法Ⅱ』を著しました。
この本を読めば全ての尺八奏者が故山口五郎師のように尺八を自由自在に吹けるのではありません。読んで尺八を自在に演奏するための理論を理解し、時間をかけてそれを獲得していくための本です。
それには口腔前庭理論を実際に会得している師匠が身近にいれば一番良いのですが、現実はそうではありません。ですから自分で工夫しなければなりません。そのための手引き書が本書なのです。
私が永らく師事してきた名手、故松村蓬盟先生は見事に上唇裏の口腔前庭を使い華麗な演奏を80余歳までなされていました。しかし、弟子たちにはその吹奏のコツは一度も理論立ててはご説明になられませんでした。技は教えるものではなく、盗むものだということです。
お稽古に行くたびに師の音色、演奏に憧れ、どうしたら師に近づくことができるのかと悩んでいました。
ある時ふと、「コツはこれなか?」と思ったのが上唇裏の空気部屋、すなわち口腔前庭なのです。
その辺りのことは『尺八吹奏法Ⅱ』に書いていますので、どうか尺八愛好家のみなさん、このPDFファイルをご覧頂き、よりいっそうの上達を目指して下さい。
↓下記をクリックしてください。
PDF版『尺八吹奏法Ⅱ』
因みに、この本の内容を実際の映像で見ていただけます「DVD尺八吹奏法Ⅱ」を作成しています。
口腔前庭理論や偏心角の説明、毎日のウォーミングアップ、巻末の縮小版琴古流本曲5曲の演奏等、1時間余の映像です。頒価 \2,000-
お申し込みは
「頒布CD・資料」をご覧下さい。
※ なお、今回のPDF版『尺八吹奏法Ⅱ』は冊子を単に頁順にスキャンしただけですので、見開きの関係上、P32とP33,P34とP35,P46とP47,P50とP51,P52とP53,P54と P55は内容は入れ替えてご覧下さい。