四国逆打ち遍路&尺八 徳島編⑤(小松島市〜徳島市) 土井通有
○第4日 2025年5月26日(月)くもり
今日の宿のお遍路ハウス西村では、親しくしていただいた女将にお礼を申し上げ、
さらに立江寺まで送っていただいてお接待を受けました。
19番立江寺には7時半には到着しました。納経所は最近ではどこ寺でも8時に開くのです。
まだ時間があるのでまずはいつものようにお参りをし、尺八を吹奏することにしました。
朝の梵鐘の響く中での尺八となりました。
(写真①:立江寺本堂)
(写真②:サツキと多宝塔)
(写真③:立江寺で尺八)
◆◆ (尺八音源:立江寺梵鐘と「水鏡」)
そこから18番恩山寺に向かって旧街道の街並みを進みました。
途中に義経の「弦巻坂」伝説のある小さな峠があります。
逆打ちの場合は道しるべを見失うので今回はパスし、県道を進みました。
この峠のいわれは義経が嵐の中、小松島に上陸し、背後から屋島の平家の陣を襲うとき、
ここに敵がいないことを確かめて配下に弓の弦を緩めさせたと伝わっています。
恩山寺では、数人のお遍路に会いました。車での参拝が多いようでした。
私は歩き始めて1時間になりお腹の具合が良くなって、駐車場でトイレ休憩をしました。用をすませて恩山寺を出発(9:37)。
ここからは主に国道55号を北に向かい、徳島駅を目指します。
1時間ほど進むと勝浦川に架かる橋を渡ります。そのたもとに遍路小屋があり休憩(10:23)。
さらに北に向かい、徳島駅の西側にある眉山に登るロープウエイ駅にある「阿波おどり会館」前の
休憩所でおにぎりの昼食をとりました(12:28)。
さて徳島市の交通量の多い市街地を東に向かい、徳島大学病院の前で北に折れてまた幅広い県道に出ます。
少し東に向かい鮎喰川を渡り、遍路道に入って17番井戸寺に到着(14:12)。
今日は門前にある松本屋で宿を取っています。いつものように参拝し、納経を済ませました。
(写真④:井戸寺 山門)
(写真⑤:井戸寺 本堂)
ここでまだ時間もあるので次の16番観音寺に向かうことにしました。
大きい荷物を宿に預けて出発しました。
こうなったのは、鶴林寺の納経所である遍路者から聞いた噂が気になっていたのです。
というのは「16番の札所は朝9時からしか納経所が開かない」とか。
これでは今日の宿からは3キロほどしかないのですぐについてしまうので、出発が8時以降で良いことになります。
そうすると明日の長距離移動には遅すぎる出発となります。それでとにかく今日中に行くことにしました。
約1時間で観音寺に到着。無事に納経を済ませました。
ところが納経所の入り口には「8時から17時まで受付」と書いてありました。
どうも噂は本当ではなかったようです。急いで来た道を戻り、宿に帰りました(15:55)。
そして洗濯のお接待を受け、また白衣のほころびも繕っていただき感謝しました。
食事する部屋の窓からは井戸寺の本堂が見え、まるで宿坊に泊まったような気分になりました。
(写真⑥:観音寺本堂)
歩行距離:30.4キロメートル 所要時間:6時間12分