会報 No.25
| 腹式呼吸について 藤田 泰宏 |
私は長年、吸気が不十分なまま呼気時に肋間筋と腹筋に力を入れていました。 しかし最近入手したビデオによると、「吸気時は、横隔膜を下にさげ胸郭を広げ ることで空気を胸腔にいっぱい入れ、呼気時は肋間筋と横隔膜、腹筋の弾力を利 用して力を入れる必要はない。」というものでした。
そうなんです。筋肉にはトーヌス(筋肉の緊張)、靭帯には弾力があるので
す。つまり吸気時に意識して生物学的位置エネルギーを高め、呼気時には高まっ
た位置エネルギーを開放(リリース)するだけでよいことがわかりました。その
結果、不要な力が抜け、ツ、乙ロが容易になりました。本当に尺八は奥が深いと
思います。
呼気時に大切なお腹の支え 貴志清一
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貴重なご提案、有り難うございました。 お書きになられている内容、よくわ かります。私も実際の演奏では、腹筋に力いっぱい力を入れる、すなわち、力を 入れることを目的にしてはおりません。 お腹がヘナヘナとならないようにしっ かり支える(これを力を入れると私は表現するのですが)ことが最も大切なので す。
下の話で悪いのですが、便を出す時のように力を入れてはいけません。ただし っかりお腹を腹筋と背筋で支えて呼気をするときやはり普通の状態よりはかなり ”力”が入っています。しかも息の量が少なくなってくれば来るほどお腹に力を 入れて支えるのです。 それはもう無意識にしているほどです。おそらくビデオ の講師の方も長く尺八を吹いて自分では無意識に効率のよい力の入れ方をしてい るので”力を入れる必要はない”という言い方をしているのだと思います。 初 心者の方はその点、勘違いなさらないように老婆心ながらつけ加えさせておいて 頂きます。 参考までに前回の会報にも掲載しましたモイーズの文を引用させて頂きます。
○腹式呼吸について P.97
「腹式呼吸については、息を吸い込む前の段階として身体から無駄な力を全部抜
いて腹だけ少々力をいれ、咽を広げておくことが大事だ。そして太い息を胸に次
に腹に吸い込む。腹壁は一様に張りつめているが、特に後腹部に息が入るように
鍛錬しなければいけない。問題は排気の時だ。横隔膜を下に押し下げながら排気
するわけだ。空気が出るにしたがって腹部がへなへなと柔らかく小さくなってい
ってはいけない。腹のそこに力を入れながら吹けば良い。腹部は常に同じ強さで
張っていることになる。」
尺八音楽のより一層の普及・発展のために本研究会を発足させていただきまし
た。
尺八奏法に関して、全国の尺八愛好家の皆様の意見交流の場ともしてゆきたい
と思います。
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事務局・責任者 〒590-05 大阪府泉南市岡田2−190 貴志 清一