四国逆打ち遍路&尺八 高知編②(三原村) 土井通有
○第5日 2024年10月11日(金)晴れ
民宿「鶴の家」の朝は、4時半に起床。
前日に近くのコンビニで買っておいたパンやヨーグルトで朝食をすまし、支度をして出発(5:55)。
空が薄暗い中で宿を出発しました。幡多郡三原村を目指して県道を歩きます。
三原村は足摺岬の付け根あたりにあって、土佐清水と宿毛市との間にある村です。
また地形は標高200メートル弱の山間部になっています。1時間ほどでダムに沿った道になりました。
さらに県道を登って行くと「星ヶ丘団地」の入り口につきました。ここにトイレがあったので休憩をとりました(7:40)。
この村はドブロク特区で有名な農家民宿があり、ドブロクと農業体験など独自の村運営をしているようです。
点在する民家を通り、小さな峠のトンネルを抜けると「狼内」という集落がありました。
名前から想像すると昔はオオカミが住んでいたのでしょうか。
(写真①:三原村にある真念石(道しるべ))
ここからさらに峠を越えて下っていくと成山地区にある休憩所につきました(10:15)。
ここには遍路の先客がいて、彼女は順打ちだそうです。
九月の巡礼の初めには暑さにやられて大変だったことなど、話が盛り上がり30分ほどの休憩をとることになりました。
こういう触れ合いもいいものなのです。しかも彼女とは行く向きが逆になるので、本当に一期一会なのです。
さらに1時間ほど歩き、番外の札所「真念庵」に到着しました(11:43)。
このお堂を開いた真念は大阪の僧侶で、ここ市野瀬地区に建てたのです。
お遍路は足摺岬の金剛福寺まで往復して打戻をするときに、お堂に大きな荷物を置いて行ったそうです。
(写真②:建て替えられた真念庵)
真念庵から今日の宿「民宿久百々」まで8キロメートル余りあります。
しばらく歩いて、道沿いの市野瀬休憩所で休みました。さらに川沿いを下り、下ノ加江のコンビニにたどり着きました。
昼食を買い、ベンチで休憩をとりました(13:05)。
ここからは海岸沿いを3キロほど歩き、今日の宿の「くもも」に到着しました(14:15)。
宿は満室で、ブラジル人夫婦、スイス人女性と連れの日本人と私。どうも3対2で外国人の方が優勢です。
ブラジルの方は、奥さんは日系人で、日本語が堪能です。私以外は順打ちで足摺岬にある金剛福寺から戻ってきたそうです。
ブラジル人夫妻は、翌日三原村の農家民宿に泊まるようです。後で分かったのですが、彼らは今回のお遍路が8回目だそうです。
地球の裏側から何度も来ているのです。よほど魅力があるのでしょう。夕食をとりながら楽しくお話をし、美味しく食事ができました。
私はここに荷物を置いて打ち戻る予定なのでその準備をして、早めに就寝することにしました。
(写真③:民宿久百々)
歩行距離:30.9キロメートル 所要時間:6時間24分