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四国逆打ち遍路&尺八 愛媛編⑦             土井通有

○第7日 2024年5月29日(水)晴れ

 前日の大雨からうって変わって朝から青空です。宿にて朝食をいただき出発7:08。
遍路宿長珍屋の前の道を南に向かいます。坂本小学校の前を過ぎ、川沿いの道を徐々に登って行きます。
途中に網掛け大師というのがあるのですが、道を一筋違えたようで、通過してしまいました。
少し登りが急になってきたところで、お遍路休憩所「坂本屋」に到着8:40。
ここは昔お遍路宿があったところで、今は古い家が残るだけですが、地元の人が時々お接待所に使用しています。
トイレを済ませてから出発。少し登ると三坂峠に向かう地道になりました。
山道を1時間ほど登ると松山市街から瀬戸内海が望める絶景ポイントに到着、写真に収めました。

 (写真①:接待所の旧坂本屋)


(写真②:絶景ポイント・松山市の遠望)


 さらに山道を登り、三坂峠に到着9:52。この峠には旧国道33号が通っていて舗装道路になります。
さらに歩くと休憩所があります。しかしここでは休まず、少し下ったところにある民間のお接待所までと思って歩きました。
しかし残念ながら今日は閉まっていました。仕方なくもう少し歩いてバス停で休憩をとりました。
かなり歩いたので、靴を脱ぎゆっくりしました。ここからはだらだらと国道440号を下り、道の駅「天空の郷さんさん」に到着11:40。
時間も良い頃なのでここで昼食をとることにしました。ここで飲み物と弁当を購入して、休憩スペースのベンチでゆっくり昼食をとりました12:05。 

(写真③:山に囲まれた久万高原)


 ここから一旦道を東にとり45番岩屋寺に向かいます。手前には44番大宝寺がありますがここは通り過ぎます。
これは無駄なようですが逆打ちのときは、参拝の順番は必ず逆順でないといけないと言われているからです。
さて県道に入り、峠にあるトンネルを抜けます12:38。山の中腹に出てから県道を下り、畑野川にかかる橋を渡ります。
川のほとりには山法師の白い花が咲いていました。今日の宿は岩屋寺のすぐ下にある宿を予約しています。
実は予約の時、畑野川の近くにある宿を数件あたったのですがどこも休みでとれませんでした。
計画ではこの辺りで宿をとり岩屋寺は打ち戻りにするつもりでしたが、うまく予定通りには行きません。
まぁ、こういうこともあります。

 岩屋寺への遍路道、八丁坂は昨夜の雨で荒れていることが予想されるので、県道を行くことにしました。
そして岩屋寺下の橋のたもとに到着14:28。岩屋寺は山の中腹の岩場にあり、ちょっとした山登りです。
道は整備されていますが、坂道はかなり急です。14:47に岩屋寺の本堂に到着。納経して、尺八を吹奏。
ベンチで女性のお遍路が聞いてくださいました。 (会報483:参照)

 (写真④:景勝地「古岩」)


 (写真⑤:岩屋寺本堂) 


 (写真⑥:岩屋寺にて尺八吹奏)


◆ (尺八音源:岩屋寺にて「手向」


 前回は宿に荷物を置いて打ち戻りをしたので、うっかり納経代を忘れて借りることになり、大失敗をしたことを思い出しました。
さて、ベンチを見ると手袋が一束ありました。かの女性が忘れたのでしょうか。
とりあえず納経所に預け、追いついて伝えようと思いながら早足で下山しましたが、会うことができませんでした。
本当に彼女のものとも限りませんが、旅では時々何かの拍子に忘れ物をするものです。

 寺の登り口の筋向かいにある今日の宿「かどたや」に到着16:00。気さくな女将が迎えてくれました。
今日は私一人だそうで、早速風呂を沸かしていただき、洗濯をして、すぐに夕食もいただきました。
食堂の壁には元総理の菅直人さんの色紙が貼ってありました。伺うとお遍路のおりに泊まられたそうです。
女将とあれやこれやと世間話を含めて談笑し、時間を過ごしました。

 歩行距離:28.7キロメートル 所要時間6時間24分