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四国尺八遍路パート2 香川編⑤   土井通有

○第6日 2023年10月2日(月) 晴れ
 朝は簡単にパン食で済ませ、6時過ぎに出発しました。
藤川旅館を出て財田川の左岸をさかのぼりながら本山寺まで約4.6キロ、1時間あまりの行程です。
その途中にある川沿いのサイクリングロードを歩くと萩の花が咲いていました。 
  
  (写真① 財田川沿いのサイクリングロードの萩の花)


 第七十番本山寺(七宝山 持宝院 本尊 馬頭観音)に到着(7:10)。境内には五重塔もあり、広い敷地にある本堂は国宝です。
また仁王門、大師堂、鐘楼、客殿など沢山の建物があります。往時の大寺を偲ばれます。 
 
  (写真② 本山寺本堂と五重塔)


 いつものようにお経をあげ、御朱印をいただきました。
さて今日最初の札所でもあり、本日も多くの寺をまわるので無事に巡れることを願って、尺八の吹奏をしました。 
 
 (写真③ 五重塔の前で尺八吹奏) 



(音源:本山寺での尺八「三谷」一部)
498-本山寺 三谷.mp3



 本山寺を出ると国道11号を北に向かって歩きます。国道なので、やはり交通量が多く気を遣います。
ただ三豊市の中心に入ってくるとスーパーやコンビニも多くなり、飲み物や食べ物を調達するには便利です。
私が思うには自販機の飲み物は、愛媛や徳島と比べると少し高めと思われます。
高瀬川に架かる橋を渡ったところに遍路休憩所があり、小休止をとりました。いつものように靴を脱いでリラックスしました。
そこには女性の先客がおり、区切り打ちで遍路しており、いま少し足を痛めているとのことなど、情報交換しました。
そこから少し歩き旧道に入ります。そして約5キロ先の弥谷寺に向かいました。
 旧道には昔の道しるべがあり、それは弘化2年(1845)に生まれた中務茂兵衛という人が22歳で出奔して、
明治・大正期までいっさい故郷に帰ることなく、88カ所を回り続けました。
そして279回と87ヶ寺をまわりました。そのおり88度目の頃から標石を建立し始めました。
それは札所の境内や遍路道沿いに今も残っているのです。
 
 (写真④ 中務茂兵衛標石・150度目とある)


 弥谷寺は山の中腹にあり長い階段があります。この2キロほど手前から少しお腹の調子が悪くなり、
お寺について階段を上り、まずはトイレに駆け込むことになりました。
 第七十一番弥谷寺(剣五山 千手院 本尊:千手観世音菩薩)は仁王門から400段の石段を登ったところに大師堂、
さらに140段登り、岩山に囲まれた所に本堂があります。また本堂へ続く岩壁には修験者の彫った磨崖仏があります。
  
  (写真⑤ 石段の上の弥谷寺大師堂) 


(写真⑥ 阿弥陀三尊磨崖仏)


                        {次回に続く}