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四国遍路パート2 香川編②   土井通有

第3日 2023年9月29日(金) 晴れ(明け方に雨)
 朝は早めに起きて、買っておいたパンで朝食をとりました。6時には宿を出て三島の街を南に向かいます。
三角寺への道はいくつかあります。高速の松山道をくぐり三角寺への登りにさしかかります。
近くの戸川公園にて少し休憩を取りました。さらに行くと地元の人が三角寺へ登るということで、一緒に行くことになりました。
遍路道は別にあるそうですが、整備が行き届いておらずまた急な坂もあるようです。
その人と情報交換しながら1時間あまりで三角寺の山門に着きました。ここは標高は300メートルあります。道路からは、さらに石段を登ります。   

  (写真① 三角寺へ石段) 


  (写真② 三角寺薬師堂)


 第六十五番三角寺(由霊山 慈尊院 本尊:十一面観世音菩薩) 境内には周囲十数メートルの池があって、
中に三角形の島があって弁財天が祀られた小さなお堂がある。この島は大師が三角の護摩壇を築いた跡とされる。
また江戸時代に小林一茶が「これでこそ 登りかひあり 山桜」と詠み、境内には樹齢3・400年の桜があり、花の名所でもある。
御朱印をいただき、尺八を吹奏して遍路の安全を祈りました。納経所で次の別格仙龍寺へ行く道を尋ねると
地蔵峠(765m)の辺りから先は草があまり刈られてなく、特にマムシに注意するようにアドバイスをうけました。
 江戸時代は三角寺には大師堂がなく、本堂を参拝した後、三角寺の奥の院の仙龍寺にお詣りして次の66番雲辺寺に行ったそうです。
そのため舟形の丁石があり、三角寺から4丁石までの間を国指定の「三角寺奥の院道」として史跡になっています。
 さてこの道を上っていくと地元のハイカーに会いました。
地蔵峠から先はやはり荒れているとのこと。約1時間で地蔵峠に着いたが見晴らしはよくありません。
ただその先は少し草が生い茂ったようなところがあるが、それほどでもなかった。さらに進むと不動堂に着き、
ここから仙龍寺へ直通の道と清滝経由の道があるが直通は近いが崩れているところもあり、清滝道をまわるように道案内の札がありました。
そのとおり行くと、この道もけっこう荒れていた。やっとの事で仙龍寺へ、およそ2時間ほどの山道でした。

 別格13番仙龍寺(金光山 遍昭院 本尊:弘法大師)  

 (写真③ 清滝)


 (写真④ 仙龍寺)


 本堂では弘法大師にお経をあげ、納経して朱印をいただきました。
丁度昼になりましたので、買っておいたパンを食べてお昼としました。
やっと一息つき安堵しました。仙龍寺を出て銅山川に沿って歩き堀切トンネルを越えて長い舗装道路を下り、
1時間半ほどで遍路休憩所の近くのバス停に着き、早速に自販機でお茶を買って休憩を取りました。
ここから椿堂まで30分ほどで到着しました。

 別格14番常福寺(椿堂)(邦治山 不動院 本尊:延命地蔵菩薩 非核不動尊)

   (写真⑤ 椿堂常福寺)


いつものようにお経を上げ納経所で朱印をいただくと、歩き遍路の方は御朱印代をお接待させていただくとのこと、ありがたくお受けしました。
またペットボトルの飲料水もいただき早速渇きを潤しました。
この寺は、オコリを封じるために弘法大師が祈祷したその杖から椿が生え、「大師お杖椿」といい、「椿堂」と呼ばれるようになりました。
 さてここで3月の遍路旅で会ったMさんがこの近くに住み、次の遍路の際は是非お立ち寄りくださいとのこと、何かのご縁と思い電話をしました。
そこは7キロほど先の民宿岡田の近くのようで、2時間ほどで到着。再会を喜び、親交を深めました。
彼はまだ今治から後の遍路を残しているとのこと、また熊野古道に興味がある。などなど1時間ほど話をしました。
今日の宿の白地荘は徳島県の三好市にあり、迎えに来てもらえる予定でしたが、Mさんと会うことになったので時間が合わなくなり、
結局Mさんに送っていただくことになりました。皆さんのおかげで今日もなんとかうまく遍路ができました。感謝。
 歩行距離:32.7キロメートル  所要時間:10時間20分