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四国尺八遍路パート2 Vol,6            土井通有

○第6日(2022年5月21日)徳島県、へんろ続き
 前回四月の遍路は、足の故障にて途中でリタイヤということになりました。
そこで早い内に阿波国の一国を打ち終えたいと思い梅雨に入る前に計画しました。
この前は徳島駅にて終わりましたので大阪から徳島駅まで高速バスで向かいました。
朝一番のバスにて駅には9時半ごろつきました。
支度を調え、国道55号線に沿って恩山寺に向けて歩き出しました。
勝浦川に架かる橋を渡り小松島市、ここまで約2時間国道沿いを歩き、
やがて「弘法大師御杖の水」をすぎて、集落を通る遍路道を通り少し高台にある「十八番恩山寺」(本尊:薬師如来)に到着しました。

(写真①御杖の水)


今日の打ち始めに尺八を奉納しました。
このお寺は、大師がこの寺で修行中讃岐から母の玉依御前が訪ねてきました。
そこで寺の女人解禁を祈念して秘法を納めて成就し、母を寺に招き入れ孝行したそうです。

(写真②恩山寺本堂)


 下山途中の脇道に牛小屋のあるところから遍路道に入り4キロさきの立江寺に向かいます。
この道は国史跡の「弦巻坂」と呼ばれ、源義経が屋島の戦いに向かう途中、弓に弦をかけながら行軍したそうです。
1時間ほどで「十九番立江寺」(本尊:延命地蔵菩薩)に到着しました。
立江寺にて途中のコンビニで買っておいたおにぎりを食べて昼食とりました。
立江寺は行基菩薩が光明皇后の安産を祈願して延命地蔵を彫造し、
後に弘法大師が延命地蔵を刻み行基菩薩作の本尊をその体内に納めました。

(写真③立江寺)


 ここから今日の宿「お遍路ハウスにしむら」に向かいます。
到着の1時間前には宿に連絡を入れるように言われておりましたので電話をかけました。
お寺を出てすぐ犬の散歩のご婦人に出会い少し話をしました。
この方は郷土史に興味があるのか空海や神社、天皇などのことを熱く話されました。一期一会です。
 2キロほど歩くと車を止め私の名前を呼ぶ別のご婦人がいました。
この方が今日の宿「にしむら」のおかみさんでした。
住まいはここから少し離れており、宿のある阿南市羽ノ浦町までは通っているとのこと、
それで1時間前に連絡がほしかったのです。ここからは、お接待で車に同乗させていただきました。
 那賀川の辺にある宿に着き、お風呂をすぐに準備していただきゆっくりと疲れをとりました。
そして汗をかいた服を洗濯・乾燥させました。
食事は、鮎づくしのもてなしでした。おかみさんの家の本業は鮎の養殖場なのです。
鮎に舌鼓を打ち満足して部屋に上がりました。
本来この宿は相部屋なのですが、今日は私一人の泊まりなのです。
そこで、尺八の練習を窓から見える那賀川の風景を眺めながら吹奏しました。

(写真④那賀川の朝日)


 歩行距離:21.6キロ     所要時間:4時間30分