「四国尺八遍路あれこれ➀」(日記) 土井通有
四国八十八カ所お遍路とは、四国四県にて弘法大師の修行した、または縁のあるお寺を阿波国(徳島県)から、讃岐国(香川県)までたどる巡礼の道です。
先日(2020年10月7日)私は、念願のお遍路をすべて歩きにて結願(全88か寺を巡拝)しました。
今回私は、一度に回るのではなく、都合七回に分けて回りました。分けて回ることを「区切り打ち」といい、一周を続けて回ることは「通し打ち」といいます。
さて、この度おもに讃岐国を回り、66番の三角寺(愛媛県)から88番の大窪寺(香川県)まで巡拝し、結願することを目指して大阪を出発しました。
9月30日(水)に大阪から、最初の三角寺のある伊予三島までは、午前中に到着する高速バスにて移動しました。
持ち物として、巡拝用具(菅笠、金剛杖、白衣、数珠、朱印帳、線香、蝋燭)、着替え、雨具、カメラなどそして前回から持参している「尺八」をリュックに入れて背負いました。
約10キログラムほどあります。
コロナ禍のなか、今年の3月に巡拝する予定が9月まで延びてしまい、待ちに待った遍路でした。
さて、65番三角寺までは、伊予三島インターのバス停で降り、四国山地の山道を歩きます。
やはりコロナの影響で、巡礼者が少なく、道も少々草が生い茂り歩きづらいところも多々ありました。
3キロを1時間弱で歩き、三角寺に到着し、巡拝作法により線香、蝋燭、賽銭、納め札をおさめ、読経してから御朱印をいただきました。
そして、今回の遍路の打ち始めですので、願い事の成就と旅の安全を祈り、尺八を一管「手向」を奉納しました。
三角寺は、山の中腹にあるお寺で、鬱蒼としげる木々の中にあり、尺八の音色(私のつたない尺八ですが・・)が響き、気持ちも引き締まりました。
ここで約1時間過ごし、今日の宿舎である「お遍路ハウス毛利荘」まで6キロを歩き、午後2時30分ごろ到着しました。
ここは、お遍路専用の宿で、素泊まりですので、パンやレトルト食品を持ち込み自炊しました。
宿は新しくきれいで、特にお風呂は疲れた体に心地よかったです。
蛇足ですが、私は雨男のようで、到着まもなく土砂降りの雨に見舞われ、後から来た宿の主人が心配をしていました。
宿は普段は無人で、お遍路する者にお安く泊めていただけるものです。
明日は、66番雲辺寺、標高900メートルにあり八十八カ所の中で一番の高所にあります。
つまり山登りです。明日に備え、午後8時には床につきました。(「四国尺八遍路あれこれ②」につづく)
写真①:遍路休憩所から川之江の製紙工場を望む。
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写真②:三角寺山門への参道。
写真③:三角寺本堂。