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コロナに負けるな、合奏練習会(純正な調弦による音源付)     
貴志清一
 (この記事は尺八吹奏研究会会報をそのまま転載いたしました)

 会員のみなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 まだコロナ騒ぎが終息しない中、ややもすれば尺八の練習時間が少なくなっていらっしゃる方もいるかもしれません。
 ここは心機一転、半年近く休んでいました合奏練習をお琴の先生宅ではなく、演奏会で使う会場でしました。

 2020年7月8日、温暖化の影響でしょうか話に聞く熱帯のスコールのような雨が未明にあり、大阪は警報が出されました。
 さいわい練習開始の10時には雨も止み予定通り調弦を開始しました。
 合奏は調弦が命ですので念入りにさせていただきました。夏場ということで通常の440Hzの主音を1つ出して音の唸り
 (ウワーン、ウワーンという音)で合わしていきました。
 しかも主音を中心に六段・春の海は五度を純正に、そして中間音(メリ)は心地よく4度の枠に収まるように。
 また「川の流れのように」などは綺麗な純正調の3度の枠ができるように合わしました。
 いわゆる転調が少ないので純正に合わすことができるのです。

 1曲目:「春の海」
 2曲目:「春の小川」
 3曲目:「荒城の月」
 4曲目:「川の流れのように」
 2,3,4は十七絃も入ります。箏が13本、十七絃は17本、合計30本の糸をできるだけ厳密に合わしておきます。
 
 合奏練習ですので、琴・十七絃・尺八それぞれのパートはミス無しで演奏できるのが前提です。
 各自がノーミスで演奏して、そのアンサンブル(合奏)が音程、和音、リズムすべてにわたって1つの音楽を作っていくのが合奏練習です。
 そうは言っても、たとえば尺八の音程の不安定なところが私自身克服できていないのでややもすればハーモニーぶちこわしの箇所もあります。
 また、全曲中1つや2つの演奏ミスもありましてなかなかたいへんでもあります。(たとえば「川の流れのように」の尺八C音の低さ!や八分音符の音不発!)
 
 しかし、実際に違う楽器が実際の演奏で合わすというのは貴重です。たいへん大事な勉強です。メンバーはそう思って集合してきています。
 HP上では「川の流れのように」を例としてお聴き下さい。

 (音源:「川の流れのように」)
https://comuso.sakuraweb.com/music/418-kawanonagare.MP3

 さて、お昼をはさんで昼からは「やわらかに」と「六段」を練習しました。
 今回は練習風景ということで少々のミスはありましたが、当日の雰囲気を感じていただき、何かのご参考にと録音CDを添付しています。
 よろしければご感想をお寄せ下さい。
 HP上では、例として「やわらかに」(宮田耕八朗作曲)をお聴き下さい。

 (音源:「やわらかに」)
https://comuso.sakuraweb.com/music/418-yawarakani.MP3