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ある日のレッスン風景から
私は月1、2回貴志尺八道場に車で1時間半ほどかけてレッスンに向かいます。
先生とのレッスンはすぐに吹くことからはほとんど始まりません。
この会報誌の話題、尺八の歴史、古文書、技術的なこと、三曲合奏、音楽理論、尺八以外の吹奏楽器の話など、
ときにはお互いの健康の話など、いつのまにか1時間近く時間が過ぎていることもあります。
しかし、これも楽しい時間です。
そして、いよいよレッスン開始。
先生「では、音出ししてください」
私 (ハロー、ハロリー、)教本は「尺八吹奏法 Ⅱ」p34,35
これを6年以上ずっと繰り返し。
いつもハロー、ハロリーと吹き、揺りを2回ほどやって、鳴りの良いポイントを探る。
そしてそのポイントでロングトーンを行い、音を落としていくのですが、、、
(最近になって、揺りでそのポイントたるものが少しだけわかってきたのですが、なぜ揺って
ポイントがわかるのかわからず、言われるままに横に首を振っていました。)
(それにしても、きょうは特にポイントをうまく探せず、音の鳴りが堅く感じます。)
(まあ、先生の前では、いまでも緊張で、良い音なんか、なかなか出ませんが、、)
先生「Aさん(私のこと)も、腹、背中に少しは空気が入ってきたようですが、どのような
イメージでその空気を出していますか。」
私「えー、まずは、息を吐いたら、腹が膨らみ、胸にも入り、吹くときには、お腹、背中を張るよう、
また、わき腹も張って下へ下げるイメージですが、、、」
先生「吹くときには、肩から、つまり上半身をその重みで落としていきなさい。そうするとお腹の空気を
自然と圧縮でき、無理なく自然と音が腹で支えられ出せるようになります。」
ここで先生からビニル袋を渡され、ビニル袋を膨らませた状態で、いかに空気を出していくかの説明が始まりました。
①まず、このままでは器はしぼんでいくので器をキープするため横は外へ張っておかなければならない。
②次に、音を出すとき、この空気を圧縮していかなければならない。それが上からの圧縮です。
「尺八吹奏法 Ⅱ」のP5~6には、腹式呼吸のことが書かれてあるのですが、きょうは実際に吹くときのイメージでした。
それを帰ってからメモとして書いたのが次の図です。(へたな字はご容赦ください)
私 (そうか、上からの圧縮かあ、なんとなくわき腹も縮めるのかなあと思っていたのは、これだったのかな)
教わったイメージで何度かやってみる
・・・・・・・・・・・
先生「では教本の3番やってみてなさい」(「尺八吹奏法 Ⅱ」p35の3番のこと)
私 (ハロリロチ、、、、)
先生「Aさん、喉で音の出方をコントロールするのでなく、圧縮のイメージを大切にして、より腹で支えて」
私 (特に乙ロ、乙ツで喉を無理やり広げようとするのは私の悪い癖なのです。)
・・・・・・・・・・ これで30分ほど経過
確かに、このとろけるように上半身の重みにまかせると圧縮もやりやすく、、より圧縮でき、いままで以上に腹での支えも安定し息も続きます。
おまけに、この息の流れなら乙ロでも口腔前庭への空気の流れも勢いもあり安定しそうです。
そして、その次の日のこと、
以前、私の知り合いの方に、あるHPを紹介していただいたのですがブックマークをつけてそのままにしていました。
URLは以下の通り。
http://www.geocities.jp/bokuden_1969/Archive/8.html
それをたまたま目にして、じっくり読んでみると、このレッスンで学んだことと通じるところがあり、とても参考になりました。
体内部自身が楽器の一部であるようにとよく言われますが、このような感覚なのかなと勝手に思いながら、きょうもハロー、ハロリーです。