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 「お殿様は虚無僧になった!?」
 〜尺八愛好者必携の書『江戸時代における尺八愛好者の記録』〜
 
 この度、虚無僧研究会の小菅大徹氏が細川月翁文献を扱った『江戸時代における尺八愛好者の記録』というたいへん貴重な著作を出版されました。
 ※入手は虚無僧研究会本部へ
 〒162−0053 東京都新宿区原町3−82 法身寺内
 (TEL)03-3202-4876 (FAX)03-3202-3272 (HP)
 
 細川月翁は熊本細川家、宇土支藩のお殿様でした。細川興文(おきのり)といい1723年生まれです。
 1772年に隠居し月翁と称して悠々自適の生活を送り趣味に生きました。その趣味の一つに尺八があります。
 江戸藩邸では直接初代・二代と黒沢琴古の指導を受けて竹号を来鳳としました。
 本物の虚無僧であることの証明書が本則というものですが、一月寺が月翁を正式な虚無僧として認めた安永2年(1773)の本則が実際に残っているのです。
(本文p54画像左に来鳳の名あり)
 
 
 隠居とは言え、三万石の大名なのですから「お殿様が虚無僧になった!」のです。
 琴古流の本曲を全て修得し、製管にも力をいれました。
 もちろん、虚無僧につきものの隠密活動などしませんし、托鉢もおそらくしなかったでしょう。
 しかし、「お殿様が虚無僧になった」ということは一体どういうことなのでしょう。まだまだ虚無僧史に不勉強な私などは興味津々たるものがあります。
 
 本書は史料の影印をたくさん掲載し、その翻刻もしっかりしたものです。また要所要所に今までの定説の修正や卓越した見地からの解説もなされています。
 これが「尺八愛好者必携の書」たるゆえんです。
 
 ただし、個々の文書の内容や読み下し、それに現代語訳などは紙面の都合と将来の研究者のためにあまり多くは掲載されておりません。
 そこで尺八史に興味を持つ者として、この文献を知恵を出し合いながら複数人で読み進めるとより深い理解が得るのではないかと考えました。
 そのため「細川月翁文献を読む会(月1回、全8回)」を計画しました。参加ご希望の方はどうかお申し込みください。
 
○名称 細川月翁文献を読む会(月1回、全8回)
○日時 第1回2018年4月24日(火)午後1:15〜3:15
○場所 大阪府泉南市岡田3−16−16
    尺八吹奏研究会・稽古場
    南海本線岡田浦駅下車、徒歩3分
○会費 1,000円
○内容 『江戸時代における尺八愛好者の記録』を8回に亘って読み     進めていきます。
○お申し込み
    ハガキにて「細川月翁文献を読む会」参加希望の旨を記載の上、〒590-0531泉南市岡田2−190−7
  尺八吹奏研究会 貴志清一宛、ご投函下さい。