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インターネット会報2012年9月号
研究資料紹介
「DVD:無理のない長管練習法」
(尺八長管を所持されていて再開をお考えの方々へ)
長管尺八の出す低い音は吹く人本人の心を落ち着かせます。
どこかで長管の演奏を聴き、自分も吹いてみようと長い尺八を手に入れ、もしくは自作してしばらく吹いてみたけれど吹きづらくてそのまま止めてしまった方もあるのではないでしょうか。
実は私も20数年前から地塗りの二尺四寸管は所持していまして、その低音の音色には惹かれたのですが乙ロも出にくく、何となく難しいと思ってそのままお蔵入りしていました。ところがここ3,4年の間に長管を吹かれる尺八奏者との交流も多くなり、また一尺八寸の吹き心地で朗々と鳴る地無し延べ竹二尺四寸管を三代目玉水師に作ってもらいましたので再度、違う方向から練習してみようと再開しました。
その違う方向というのは、古管研究者で大阪芸術大学の志村哲先生とたまたま玉水さん宅でお会いしたときに、超大管三尺六寸管を見事に目の前でお吹きになったときの構え方からヒントを得ました。 三尺六寸・・・右手などは当然指では押さえきれませんから手首に近いところで二孔を塞いでおられました。竹自体重いですから右手を使わないときには手のひらで下から竹を支えていらっしゃったのですが、その持ち方が参考になったのです。
すなわち、長管を始めるときには、まず右手(下部を持つ方)の手のひらで下から尺八を支えるようにして持って、まったく余分な力が入らない状態で左の指の押さえに慣れていきます。その後右手を通常の位置に戻して二孔、一孔を時間をかけて塞ぐ練習をするのです。
この練習法を毎日続けますときわめて自然に二尺四寸管が吹けるようになったのです。
しかも長管に慣れたあとでも、(レ)の音を出しながらこの握り持ちから通常の持ち方へ移行することで、無理なく練習を続けられるのです。
20数年前に諦めた二尺四寸管ですが、今では毎日長管の音を楽しんでいます。
それで、今では吹かなくなった長管を再度始めてみようという方の参考にと思い長管歴は短いのですが「無理のない長管練習法」というDVDを作成しました。
収録時間は45分。内容は以下の通りです。
@「にぎり持ち」奏法の解説と「リーチーレー」の吹奏
Aにぎり持ちの応用(右手の親指で二孔を塞ぎツの音を出す)
練習例として「浜千鳥」「荒城の月」吹奏
Bにぎり持ちより通常の持ち方への移行
「リーチーレー、レーツーロー」等吹奏
Cにぎり持ちにて、レ音を出しながら通常の持ち方へ移行
実際の映像をアップにて録画
D通常持ちから、逆に、にぎり持ちへ移行
Eにぎり持ち、通常持ちを合わせた、余分な力を抜き腱鞘炎等の症状に陥らないための毎 日のウオーミングアップ 楽譜を掲載し吹奏
F長管におけるツメリの練習
G実際の吹奏例、琴古流本曲「霧海D鈴慕」(抜粋演奏)
H参考曲 〃 「山谷菅垣」(抜粋演奏)
歌舞伎の白井権八が普化宗から破門されたとき一孔を塞ぐこと罷りならぬと言われ、仕方なく、一孔を使わずに吹ける手を工夫し作った曲という伝説があります。これは、にぎり持ちにて全曲演奏できる珍しいものです。
説明が長くなりましたが、もし長管を再開してみようと思っておられる方で、参考になりそうだとお思いになられるときは、下記の要項でお申し込みいただければ幸いです。
【「DVD 無理のない長管練習法」申し込み要項】
頒価:\2,000 DVD1枚と解説文(10ページ)(送料代含む)
ハガキに「住所、氏名、入用枚数」を記入の上、「DVD 無理のない長管練習法〜希望」と明記し、下記宛ご投函下さい。
〒590ー0531 大阪府泉南市岡田2ー190-7 尺八吹奏研究会 貴志清一
【ご案内】
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邦楽ジャーナル通販 商品コード5241、http://hj-how.com
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